課題の送付用・返送用の封筒を拝見していて、数字の扱いに迷っている方が多いようでしたので、改めて整理します。数字の書き方は賞状筆耕でも必須の知識です。
まず大原則として、
・横書き → 算用数字(1・2・3)
・縦書き → 漢数字(一・二・三)
この考え方が基本になります。封筒でも賞状でも同じです。テキストにも表記がありますので確認してください。
ただし、例外があります。
固有名詞や社名に含まれる数字は、その名称表記のまま書きます。
例)七十七銀行/百十四銀行/第一パン/第一三共/3M など
また、社内部署名などは、ご依頼主の指示が優先です。迷った場合は必ず確認しましょう。
続いて、賞状本文での数字表記です。
・横書き → 算用数字
・縦書き → 2桁までは読み通り、3桁以上は数字をそのまま並べる
つまり、
・30周年 → 「三〇周年」ではなく「三十周年」
・120周年 → 「百二十周年」ではなく「一二〇周年」
となります。ちょっとややこしいですが、これは長年の慣習によるもので、3桁以降を読み方通りに書くと字数が増えて収まりが悪くなるためです。実務的な配慮と言えます。
もちろん、最終的には依頼主の意向が最優先です。強固にルールに縛られる必要はありません。原稿通りを原則とし、疑問点があったら必ず依頼主に確認をとってください。
日付や住所については、ブログにまとめていますので、併せて参考にしてください。
https://ameblo.jp/syo-do-work/entry-12948839980.html
以上、数字の書き方についてでした。
フリーランスの筆耕士を目指している方から、意外とよく聞かれるのが「料金はどうやってもらっているのですか?」という質問です。
今回は、少し踏み込んだ“お金の話”をしてみます。表ではなかなか語られない部分ですが、現実的にはとても大切な話です。
フリーランスで仕事をする以上、
・料金を決める
・請求する
・代金を受け取る
このすべてを自分で行います。
最近は、BASEなどの代理決済サービスも充実しています。そうした仕組みを使うのも一つの方法ですが、それとは別に「自分で請求・回収できる形」は、必ず持っておいた方が安心です。
僕の場合、仕事の大半は法人からの依頼です。そのため、基本は「請求書発行 → 銀行振込」のみ。正直、この一本で何の問題もありません。
支払いは納品後、いわゆる後払いです。「本当に振り込んでくれるのか不安」という声もありますが、心配はいりません。
筆耕を依頼してくる個人や会社は、総じてちゃんとしています。これまで何千件と取引してきましたが、未払いは一度もありません。もちろん、うっかり忘れられていて催促したことはありますが、それだけです。
支払い期限についても、細かくは決めていません。以前は「1週間以内」としていましたが、今は「1か月以上先になる場合はご連絡ください」と伝えているだけです。
会社によっては、月末締め・翌月末払いというケースもあり、納品から入金まで1〜2か月かかることもあります。それでも、きちんと支払われます。このあたり、かなり緩い運営かもしれませんね。
世間では、外注業者への未払い問題が話題になることもありますが、少なくとも筆耕の仕事では、そうしたトラブルに遭遇したことはありません。
顧客の質が高い!これは、筆耕という仕事の大きな強みです。
実務以外で余計なストレスを抱えたくありませんからね。そういう意味でも、筆耕は本当に、長く続けやすい仕事だと感じています。
漢字とひらがな、どちらが得意でしょうか。
実用書道や筆耕の現場では、「漢字は書けるけれど、ひらがなが苦手」という声をよく耳にします。
先日、ひらがなの「す」を例に、むすびの書き方を解説した動画を公開しました。ひらがなに苦手意識がある方には、特に参考になる内容です。
毛筆は、その名の通り「毛」でできています。曲がり、ねじれ、常に形が変わります。ボールペンのように、どの角度でも同じ太さで安定して書くことはできません。
線の方向によっては、穂先がスムーズに向かない場面も出てきます。
たとえば、上から下へ線を引いた状態のまま、その流れで真上に戻ろうとすると、穂先は言うことをききません。
ひらがなのむすびでは真上に向かうことはありませんが、上方向には向かいます。では、そのときどうすれば穂先を無理なく回転させられるのか。
それは、向かう方向によって、穂先の「面」を使い分けることです。
・下へ向かうなら、穂先の下の面。
・左上へ向かうなら、左上の面。
・右上へ向かうなら、右上の面。
このように、進行方向に合わせて穂先の面を切り替えることで、穂先はねじれず、自然に回転します。結果として、線が詰まらず、むすびもきれいに収まるのです。
なお、穂先の動きだけを見ると、この考え方は大筆で草書などを書く際の「俯仰法」に近いものがあります。もっとも、細字では筆を倒す必要はありませんが。
文章だけでは、少しイメージしづらいかもしれません。そのために、「す」を例にした動画を用意しました。
ひらがなのむすびで迷っている方は、ぜひ一度ご覧ください。
今年最後のメルマガになります。
本年も大変お世話になりました。皆さまが目標に近づくための一助となれていたのであれば、これほど嬉しいことはありません。
今年は、どのような一年だったでしょうか。嬉しい出来事、新しい挑戦、身につけた技術など、それぞれに思い当たることがあると思います。
僕自身は、パソコンのデザインソフトを使えるようになったことが、大きな収穫でした。新しいことを身につける喜びを強く感じる性分なので、それだけでも良い一年だったと言えます。
さて、来年はどんな一年にしたいですか。
筆耕や書道に限っても、
・今よりもっと上達したい
・書写検定2級に合格したい
・筆耕の仕事を始めたい
・行書を書けるようになりたい
など、さまざまな目標があることでしょう。
これらは、現実的な目標です。世界征服や異世界転生のような話とは違い、書道や筆耕の目標は、正しい努力を積み重ねれば、きちんと形になります。
その過程で、僕の経験や発信が少しでも役に立つのであれば、遠慮なく活用してください。できる限り、これからもお手伝いしていきます。
それでは、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良い年をお迎えください。