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お知らせ
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来年の卒業証書シーズンに向けて、名入れ作業を在宅でお手伝いいただける方を募集する予定です。
詳細や応募条件については、今後あらためてご案内しますが、現時点で考えている内容は以下のとおりです。
・このメルマガを見ている方(筆耕・行書のどちらでも)
・単価:氏名+生年月日+番号で、1枚あたり210円前後
・インボイス番号をお持ちの方は、消費税を別途加算
選考において最も重視するのは技術面です。
募集人数は、2〜3名を想定していますが、技術水準によっては採用者が出ない可能性もあります。
「筆耕コム」の名でお仕事をお願いする以上、技術チェックを厳しく行う点は、あらかじめご理解ください。
課題は夏頃に公開予定です。名入れの技術を見たいので、賞状レイアウトは必要ありません。
ご興味のある方は、ぜひ今のうちから心づもりをしておいてください。
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見本を準備しよう
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今回は、筆耕の仕事を取りに行く方を対象にした内容です。
筆耕業者として「筆耕を依頼する側」の立場からお話しします。
筆耕コムには、ときどき筆耕士の方から売り込みのご連絡をいただきます。
その際、僕がまず知りたいのは、何よりも「技術」です。
そこで必ず確認するのが、「どのような賞状が書けるのか?」という点。
作品画像を送っていただいたり、ホームページを教えていただいたりしますが、この時点で見せられる作品がない場合は、残念ながらそこで終了です。
また、作品があったとしても、どこかの教室や講座のお手本をそのまま写したものも、評価の対象にはなりません。
実際、僕が以前講師をしていた賞状協会の教材と同じ賞状を、何度か見かけたことがあります。
これは、こちらが見ればすぐに分かります。
さらに、オリジナル作品であっても、画像が不鮮明で技術が判断できない場合も、同様に終了です。
では、今後「筆耕業者に売り込みたい」と考えている方は、何を用意しておくべきでしょうか。
僕が考える最低限の見本は、次のとおりです。
・オリジナルの賞状を5〜6枚
(シンプルなもの/難易度の高いもの/縦書き/横書きなど、構成を変える)
・賞状以外の作品
(宛名書き、のし袋、胸章リボン、式辞など)
これらを、「求められたらすぐ提出できる状態」にしておくことが重要です。
パソコンが使える方は、画像データとしてまとめておく。
アナログで営業するなら、パンフレットを作ったり、クリアファイルにまとめておくのも良いでしょう。(今風に言えば、ポートフォリオですね)
また、ホームページやブログに「作例集」として掲載しておけば、そのページを見てもらうだけで済み、非常に効率的です。
筆耕の仕事は、「字を書く人」ではなく、「技術を売る仕事」です。
その技術を、どう見せるか。
常日頃から、しっかり考えておきましょう。
先日、書写検定の試験監督を務めてきました。
正式名称は「文部科学省後援 毛筆・硬筆書写技能検定」。
誰でも受験できるオープン試験なので、腕試しや目標設定として挑戦することを推奨します。
当日は寒波の影響で各地が大雪。
受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
試験終了後、毛筆1級の受験者の方々が後片付けをしている際、監督官3名と受験者でしばし雑談の時間がありました。
・道具のこと
・練習方法のこと
・所属書道会のこと
・過去の受験体験や審査の話
こうした何気ない会話が、実はとても学びになります。僕自身、大いに参考になりました。
僕は賞状筆耕を生業としているので、小筆を得意にしています。
楷書も行書も、小筆のほうが書きやすいと感じます。
かな書道は独学でしたが、日頃から小筆を使っていたため、抵抗なく取り組むことができました。
ところが、小筆を得意にしている人は意外と少ないようで、細字に苦戦している方が多いとのこと。
原因は明確です。
「どの道具を、どれだけの時間使っているか」
・小筆を持つ時間が長ければ、小筆が上達します。
・大筆を持つ時間が長ければ、大筆が上達します。
書道は芸術ですが、上達の土台はきわめて現実的です。
使う道具が、そのまま実力をつくります。
ちなみに、僕は以前ペン字が苦手でした。
そこで、少し良い万年筆を購入し、集中的に練習した時期があります。
“少し良い”というのがポイントです。
大切に扱いますし、愛着も湧きます。自然と書く時間も増えます。
筆記具は無数にあります。試してみること自体が楽しいものです。
検定に挑戦するのも同じです。
目的は合格そのものではなく、自分の向上。
そして、自分の向上は大きな喜びになります。
遊び心を忘れず、ぜひいろいろな道具で書を楽しんで、自分の向上を感じてみてください。
上達の鍵は、いつも手の中にあります。
添削していて、僕はよくこう書きます。
「力を抜いて」 「リラックスして」
実感として、七割くらいの方にこの言葉を書いています。
それほど、多くの方が“力み”の中で書いているのです。
毛筆は、とにかく力を抜くことが大切、楷書でも行書でも同じです。
筆が倒れない程度に、やさしく持つ。それで十分です。
太い線を書きたいときも、握る力を強くするのではありません。下に“押す”のです。
小学生への指導で「右払いはだんだん力を入れて」と説明されることがありますが、この言い方だと、握る力を強めてしまうことがあります。
だから僕は「下に押して」と伝えています。
筆は、上下の動きで太さが変わります。
更に、この上下動ができるようになると、
・旋回がスムーズになる
・転折がシャープになる
・線に表情が出る
といった変化が生まれます。
特に小筆は繊細です。力んでしまうと、微妙な上下動ができません。繊細さを出すためにも、まずは脱力です。
ただ――「力を抜く」ことは、簡単ではありません。
すぐに習得できるものでもないのです。
・少し書いてみる。
・「あ、力が入っている」と気づく。
・修正する。
・また書く。
その繰り返しで構いません。
大切なのは、“力を抜くことが最重要”と知った上で練習すること。
ただ漫然と書くのではなく、ときどき立ち止まり、自分を客観的に観察する。
それが上達への近道です。
究極は、力を抜いて書くこと。
今日の練習から、ぜひ意識してみてください。
書道というと、どうしても漢字に目が向きがちです。
かな書道を専門にされている方は別として、多くの方は「ひらがな」を後回しにしてしまう傾向があります。
けれど、実際の文章を思い浮かべてみてください。
文章の6〜7割は、ひらがなです。
つまり、いくら漢字が上手でも、ひらがなが整っていなければ、文章全体は美しく見えません。
とくに僕たちが学んでいる実用書道では、それがはっきりと表れます。
賞状筆耕のひらがなは、やや独特な書き方をしますが、基本は46文字の形を覚えること。型が決まっている分、比較的取り組みやすい分野です。
ところが、行書になると話は変わります。
ひらがな一文字に対して、いくつもの字形があります。さらに連綿も加わります。組み合わせを考えると、形はほぼ無限です。
SNSで連綿の動画を上げると、「古筆を学ばれたのですか?」と聞かれることがあります。
古筆というのは、かなを中心とした日本の古典作品のことです。
僕も趣味で臨書することはありますが、本格的に学んだというより、書写検定対策で数作品に取り組んだ程度です。
もちろん、その経験が今に活きているのは確かです。
けれど、基本は実用書道として行書を学んできただけです。
連綿にも、なんとなくではありますが法則があります。
代表的なつなぎ方を覚えてしまえば、他の文字にも応用が利きます。
これは漢字も同じです。
字形の整え方の法則を理解していれば、初めて見る漢字でも、ある程度きちんと整えることができます。
作品を見て「すごい、こんなの書けない」と思うこともあるでしょう。
確かに、芸術性の高い作品や独特の世界観を持つ作品は、簡単には真似できません。
ですが、実用書道は違います。
図形のように、算数のように、理屈で考えれば答えが導き出せます。
ひらがなも同じです。
感覚だけに頼るのではなく、
「なぜこの形になるのか?」
「なぜこのつなぎ方なのか?」
と考えながら練習してみてください。
行書の連綿が自在に書けるようになると、書くことそのものが一段と楽しくなります。
ひらがなを強化すること。
それが、文章全体を底上げする一番の近道です。