2026年6月|賞状筆耕プロコースバックナンバー(コピー)(コピー)

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2026年6月

6/6【清水実用書道塾】活字と手書き文字の違い

 

みなさんは、このメルマガをどんな端末で読んでいますか?

 

スマートフォン、タブレット、パソコン。

 

おそらく何らかの電子機器で読んでいることでしょう。

 

では、今見ている文字はどんな文字でしょうか?

 

明朝体やゴシック体などのフォントかもしれませんね。

 

これらは印刷や表示のためにデザインされた文字で、僕たちが実際に書く手書き文字とは形が異なります。

 

実は、活字(印刷文字)と手書き文字では、同じ漢字でも字形が大きく違うものがたくさんあります。

 

例えば、

 

【人】

 

手書きでは左払いを書いた途中から右払いを始めます。

 

しかし活字では、左右の画が均整よく見えるようにデザインされていることが多く、手書きとは印象が異なります。

 

【入】

 

活字では右払いの起筆部分に小さな横画や折れが表現されることがあります。

 

【之】

 

活字では転折部分に小さな画が付けられていることがあります。

 

【心】

 

この字は特に違いが大きく、活字と手書きではかなり印象が変わります。

 

このような例は他にもたくさんあります。

 

実用書道を学ぶのであれば、

 

「活字と手書き文字は同じではない」

 

ということをしっかり認識しておくことが大切です。

 

そして、少しでも疑問に思ったら調べる習慣をつけましょう。

 

僕自身、長年にわたり小学生向けの漢字辞典を愛用しています。

 

一般的なフォントの中では、教科書体が手書き文字に近く、字形を確認する際の参考になります。

 

また、書道を学ぶのであれば辞典類は複数持っておくことをおすすめします。

 

* 漢字辞典
* 筆順辞典
* 楷書・行書・草書の字典
* 隷書・篆書の字典
* 五体字類

 

必要になってから揃えるのは意外と大変です。

 

普段から手元に置き、調べることに慣れておくと学習効率も上がります。

 

分からないことをそのままにせず、一つひとつ確認する習慣を身につけていきましょう。※これは僕自身へも言っています。

 

備えあれば憂いなし、なのです。

 

 

6/13【清水実用書道塾】プロ筆耕士とアマチュアの違い

 

先日、古巣である日本賞状技法士協会の展覧会を見に行ってきました。

 

賞状筆耕プロコースの受講者さんも多く所属しているので、作品をじっくり拝見しながら、先生方や受賞者の方々ともお話しする機会がありました。

 

やはり、いろいろな方と話すと新しい発見がありますね。

 

その中で感じたのは、「プロを目指したい」と考えている方は多いものの、将来のビジョンが明確な方は意外と少ないということでした。

 

例えば、
・どんな筆耕業務で収入を得たいのか
・筆耕業者に登録するのか
・フリーランスとして活動するのか
・どんな技術が必要なのか
・今の自分に足りないものは何か

 

こうした部分がはっきりしていると、やるべき勉強や練習も自然と見えてきます。

 

フリーランスを目指すなら、ホームページや集金方法、確定申告などの知識も必要になります。

 

反対に、事務作業は最小限にして筆耕に集中したいのであれば、筆耕業者に登録するという選択肢もあります。

 

どちらが正解ということではありません。

 

まずは「自分はどんな形で活動したいのか」を明確にすることが大切だと思います。

 

 

さて、ここからは技術の話です。

 

賞状筆耕には、
・毛筆細字を書く技術
・レイアウトを組む技術
の二つが必要です。

 

さらに毛筆細字の技術は、
・字形を整える技術

・小筆を扱う技術
に分けることができます。

 

字形の理論はペン字とも共通する部分が多いため、比較的学びやすい分野です。

 

一方で、小筆を扱う技術はそう簡単ではありません。

 

実際に小筆を持ち、時間をかけて経験を積まなければ身につかないからです。

 

そして、プロとアマチュアの差が最も現れるのが、この部分です。

 

起筆・送筆・収筆の形はできていても、経験の差は「線質」に表れます。

 

簡単に言えば、プロは線が美しいのです。

 

字形が多少甘くても、線が美しいと作品全体が綺麗に見えます。

 

では、線質を良くするには長時間の練習が必要なのでしょうか。

 

もちろん最低限の練習量は必要です。

 

しかし、それ以上に大切なのは「意識」です。

 

同じ30分の練習でも、意識の有無で成果は大きく変わります。

 

僕が特に重要だと思うのは、「力を抜くこと」です。

 

達人ほど軽く書きます。

 

横で見ていると、本当に簡単そうに書いているように見えるほどです。

 

あまりに簡単そうなので、見る人によっては「自分にもできそう」と感じることがあります。

 

しかし、その自然さこそが長年積み重ねた技術の結果なのです。

 

もしかすると、
「軽く、簡単そうに書いているように見えること」

 

これが技術の一つの到達点なのかもしれません。

 

※エリッククラプトンのスローハンドに近いかも。

 

ぜひ日々の練習では、力を抜き、無駄な動きを減らし、できるだけシンプルに書くことを意識してみてください。

 

その積み重ねが、やがて美しい線につながっていきます。

 

 

6/20【清水実用書道塾】実力があれば仕事が来る?「クリエイターEXPO」で再確認したこと

 

先日、東京ビッグサイトで開催された「クリエイターEXPO」を見に行ってきました。

 

実はこのイベント、昨年は僕自身も出展しています。

 

その時は筆耕士とデザイン書道家、両方の立場で出展したのですが、今振り返ると少し中途半端だったなと思っています。

 

というのも、僕は筆耕の仕事をこれ以上増やしたいわけではありません。

 

どちらかというと、商品ラベルやロゴ、パッケージなど、デザイン書の仕事を獲得したいという思いがありました。

 

そう考えると、もし今後出展するなら、筆耕は前面に出さず、デザイン書に特化したほうが可能性は高いのかもしれません。

 

実際、仲間の書道家さんで大手飲料メーカーのノンアルコール商品のラベルを担当することになった方がいます。

 

しかも、その流れで別の商品ラベルの依頼も決まったそうです。

 

まさに波に乗っている状態ですね。

 

本当にすごいことだと思いますし、僕自身もそういう仕事には大きな魅力を感じています。

 

そんなクリエイターEXPOですが、今年は僕のデザイン書道の師匠と二人で会場を回りました。

 

ちなみに僕は、師匠が理事長を務めるJDCA日本デザイン書道作家協会で副理事という立場でもあります。

 

芸術書道とは少し違いますが、商業書道という分野で考えると、筆耕も同じ土俵にいるのかなと思っています。

 

会場を見ながら師匠といろいろ話をしていて、改めて強く感じたことがありました。

 

それは、
「実力と仕事量は、必ずしも比例しない」
ということです。

 

もちろん、仕事として活動している方は皆さん一定以上の実力を持っています。

 

しかし、字がとても上手だから仕事がたくさん来るとは限りません。

 

これは筆耕業界でも同じです。

 

僕自身、今こうして筆耕の仕事をいただけているのは、実力だけが理由ではありません。

 

ホームページを作り、自分で集客をし、自分で仕事を取りに行く行動をしてきたからです。

 

つまり、仕事が来る理由は「実力」だけではなく、「行動」にあるということです。

 

実際、とても高い実力を持ちながら、仕事がほとんど回ってこない方がたくさんいます。

 

一方で、技術的には未熟なのに、仕事をたくさん受けている方もいます。

 

この違いは何か。

 

それは、
仕事を得るための行動をしているかどうか
だと思います。

 

ホームページを作る。

 

SNSで発信する。

 

筆耕会社に登録する。

 

展示会やイベントに参加する。

 

方法はいろいろありますが、行動している人ほど仕事につながっているのは間違いありません。

 

そしてもう一つ。

 

実力は、プロになってから伸ばすこともできます。

 

僕自身、筆耕の仕事を始めた頃の実力は、今と比べれば本当に未熟でした。

 

しかし、お客様にお渡しする文字を書く責任を背負い、実務経験を積み重ねることで少しずつ技術が向上していきました。

 

自分の実力が立場を作ったというより、
立場が実力を引き上げてくれた
という感覚のほうが近いかもしれません。

 

だから僕は、
「100点になってからプロになる」

 

のではなく、
「100点を目指すためにプロになる」

 

という考え方の方がしっくりきます。

 

もちろん最低限の技術は必要です。

 

しかし、完璧になるまで待っていても、なかなか前には進めません。

 

今回のクリエイターEXPOでは、そんなことを改めて考えさせられました。

 

皆さんの周りにも展示会やイベント、勉強会など、さまざまな機会があると思います。

 

もし興味があれば、ぜひ足を運んでみてください。

 

きっと新しい発見や刺激があり、自分の進む方向を考えるきっかけになるはずです。

 

6/27【清水実用書道塾】完璧主義はいりません

 

賞状筆耕では、「完璧に書かなければいけない」と考えていませんか?

 

でも、その考えは手放して大丈夫です。

 

賞状は通常100~200文字ほどを書くことになります。そのすべてを完璧に仕上げるのは、どれだけ経験を積んだプロでも不可能です。

 

僕自身も「100点満点の賞状」を書いたことは一度もありません。

 

それでも問題ないのです。

 

大切なのは、一文字一文字の出来ではなく、賞状全体が美しく整って見えることです。

 

目安としては、70点くらい取れていれば十分。

 

残りの30点は、多少思い通りに書けなくても気にしないくらいの気持ちで構いません。

 

「失敗してはいけない」と力んでしまうと、かえって線が硬くなり、文字ものびのびと書けなくなります。

 

少し肩の力を抜いて、「70点で十分」という気持ちで書いてみてください。

 

そのほうが自然な線になり、結果として賞状全体の完成度は高くなります。

 

完璧を目指すより、全体の調和を大切にする。

 

それが、美しい賞状を書くための大切な考え方です。