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初心者向け古典臨書について
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久々のメルマガとなります。繁忙期もだいぶ落ち着いてきたので、また週1本もしくは隔週くらいでメルマガをお送りできるかと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
さて、今回のテーマは初心者向けの「古典臨書」についてです。
書道上級者の方にとっては真新しい情報はないかもしれませんが、今回はあくまで初心者用と認識してください。
ちなみに古典臨書とは、古典の書作品をお手本にして真似て書くことです。今回の「真似る」とは「学ぶ」と同義語だと思っていただいて構いません。
賞状筆耕に古典臨書は必要なのか?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。これの答えは「やって損は無いよ」となります。必須というわけでは無いので、余力がある方はチャレンジしてみてください。
ただし、書写検定を視野に入れているなら必須。また、古典臨書をすることで文字が綺麗になるというのは、言うまでもありません。
では、初心者がまず取り組むべき古典臨書をご紹介します。
・欧陽詢「九成宮醴泉銘」
・虞世南「孔子廟堂碑」
・褚遂良「雁塔聖教序」
以上、3作品がまず取り組むべき作品になります。この3名は唐の三大家と呼ばれる歴史上最上級の能書家です。Amazonで検索すればテキストが販売されています。
この3作品に取り組んで、他の古典も学びたいと思ったら、王羲之や空海などの書道の神様たち、隷書や篆書などの古代文字、日本古来のかな文字に徐々に広げていけばいいでしょう。
練習の方法ですが、我々が普段使う小筆で、コピー用紙に書いても構いません。筆ペンでもOK。そして、大きな文字にも挑戦すると面白いです。
条幅・半紙2文字・半紙4文字・半紙6文字・半紙12文字・半紙15文字・・・。大筆・中筆・小筆・筆ペン・ペン字。とにかくいろいろなバリエーションで臨書すると力がつきます。
古典臨書への心構えですが、「俺は臨書するぞ〜」などと言う気合いは入りません。
あくまで自分のため、「これを練習することで上達する」と思いながら書いてみて下さい。
作品との相性もあるので、1つの作品をやり切ることにこだわらなくてもいいです。
飽きたら他の作品に取り組むのもいいでしょう。遊び半分で構いません。とにかく「やってみる」事が大切なのです。
初めは好きじゃなかったのに、気がついたらかけがえのない存在になる事は珍しくありません。愛は育てるものなのです。
そしていずれは「欧陽詢 風」「虞世南 風」「清水克信 風」など、書風のモノマネができるようになると最高です。
その時点でかなりの能書家になっていると言えるでしょう。
決して強制ではありませんので、興味を持ったら気軽にチャレンジしてみて下さい。
おわり
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レイアウトの重要性
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こんにちは。清水です。今回は賞状筆耕におけるレイアウトの重要性についてのお話です。
賞状筆耕は「筆力」と「レイアウト力」の2つの要素が必要です。筆力は毛筆を使って細楷(細字の楷書)を書く力、レイアウト力は賞状の文字をバランス良く配置して美しく見せるための技術です。
今回はレイアウトの重要性についてなのですが、僕はレイアウトをとても重視しています。いくら筆力が高くてもレイアウト力が弱ければ立派な賞状には仕上がりません。
レイアウトの線を引いて、文字の下書きを書く、この段階で賞状の出来は8割決まると思っています。その後の毛筆揮毫はただ書くだけです。ただ書くといっても最低限の技量は必要ですが、それ以上にレイアウトを重視しているということです。
ただ、レイアウト力を向上するのは難しくありません。筆力は技術なのである程度の時間がかかりますが、レイアウトは知識の比重が高いので、その気になれば短期間で習得できます。※寸法はレイアウト表を頼ればいいので覚える必要はありません。
僕はよく「筆力が高ければ何とかなる」と言っていますが、これはレイアウトは難しくないからだと思っているからです。
では、レイアウト力を高めるためにはどうしたらいいのか?これは普段の練習の心構えを変えるだけです。
レイアウトはとにかく丁寧に行いましょう。
・天地の外枠線と内枠線、左右の基本線は最重要なので、1mmもずれないように引きましょう。書き方は「割り付けの書き方1・2」と動画をご覧ください。
・1〜2mm程度の誤差は許容ですが、それ以上の誤差は賞状全体に影響を与えるので、どうしたら誤差が出ないか?常に考えながら線を引きましょう。
・主文の割り付け線、13文字・14文字・15文字・・・どの文字数でも迷いなく引けるように理解しましょう。テキストや「割り付けの書き方2」を参考にしてください。
・主文以外の文字の割り付け線は必要であれば引いてください。また、特に大きい文字は中心線も引いて構いません。自分が後で書きやすいように、必要と思われる線は全て引きましょう。
要するに「横着しないでレイアウト線は丁寧に引きましょう」ということです。
慣れないうちは1枚レイアウトするのに1時間くらいかかるかもしれません。でも、回数を重ねればどんどん早くできるようになります。
早くレイアウトするためには理解度が重要です。常に「この線には何の意味があるのか?」と考えながらレイアウト線を引くようにしてください。
また、レイアウト後の下書きは任意ですが、できるだけやったほうがいいです。毛筆で書くときに書きやすいということもありますが、お手本を2度見ることになるので、筆力も上がります。
そのため、下書きも全力で行なって下さい。鉛筆で書くことになるので、毛筆の扱いを気にぜずに、とにかく字形に集中できます。また、下書きは消しゴムで消して書き直すことができるのもメリットです。
本来の下書きの意味は文字の配置や誤字脱字の確認ですが、課題の場合は筆力向上のつもりで下書きを書いてみましょう。
レイアウトの線を何度も引き直したり、下書きの文字を何度も書き直したり、そうしているうちに用紙はボロボロになってしまうかもしれません。でも、講座の課題なのでそんなことは気にしないで提出して下さい。
自分の腕と知識を向上させることを最優先としましょう。
※依頼品の場合は賞状用紙に直接レイアウトしないで、ライトテーブルを使ってね!わからない時は相談して下さい。
おわり