毛筆で字を書くとき、特に小筆を使う場合に欠かせないのが「力を抜く」という意識です。
添削で「もっとリラックスして」「力を抜いて」と書かれた経験がある方もいるでしょう。
・力を抜くことで変わる線質
筆遣いで大切なのは「線質」です。
筆を強く握ってしまうと、線は硬くなったりブレたりします。
反対に、筆を軽く持つと、真っすぐの縦画や横画はより安定し、起筆・収筆・転折といった重要な部分も美しくまとまります。
力を抜くと穂先の自由度が増し、さまざまな起筆や線の変化を自在に表現できるようになります。これは賞状筆耕に限らず、すべての細字に共通する大切な基礎です。
・筆圧と上下動
・線の太細は筆圧と上下動で表現
・細線:穂先を軽く紙に触れさせるだけ
・太線:ほんのわずかに下へ圧を加える
このとき、握る力は変えません。筆を軽く持っていることが前提です。
「筆が倒れない程度に支える」――これが理想の状態で、あとは不要な力はすべて抜いて構いません。
・力を抜くことは難しい
「上手に書こう」という気持ちが強いほど、人は無意識に力んでしまいます。これは自然な反応です。
ですから、“人はプレッシャーがかかると必ず力む”と割り切って考えましょう。そのうえで、練習中に「軽く持つ」「力を抜く」を常に意識します。
気づけば力んでいる → 力を抜く → 時間が経つとまた力んでいる → また抜く
この繰り返しで、自然と軽やかな筆運びが身についていきます。
・細字習得の八割は「軽さ」
小筆で軽く書けるようになれば、細字の技術の八割は身についたといってよいでしょう。
賞状筆耕の練習においても、まずは「力を抜くこと」を最大の目標にしてください。
筆の持ち方や軽く持つ方法は動画でも時々解説しているので、参考にしてください。
門構えは、知らないとむずかしく感じるかもしれませんが、実はちょっとしたコツで書きやすくなります。
先日、門構えの動画を公開したので、参考にしてください。
大切なのは左右のバランスです。特に右側のパーツは、先に書いた左側のパーツを意識して整えないと、全体のまとまりがなくなってしまいます。
このとき意識したいのが「向勢」と「背勢」です。詳しくはテキストP85に書いてありますので、ぜひそちらを確認してください。
どちらが正しいということではなく、書道家によって、また場面によって使い分けられるものです。
僕自身が賞状を書くときは「背勢」を基本にしています。シャープで適度な緊張感があり、公式文書にふさわしいと思うからです。
ですので、賞状筆耕プロコースの練習でも背勢を意識して取り組んでみてください。
向勢や背勢を意識すると、縦画の書き方も自然に変わってきます。その結果、文字全体の印象も変わりますので、その点も含めて練習してみましょう。
まだ、向勢や背勢を意識して書く自信がない方は、まずはその意味を知ることから始めてください。知れば、筆文字を見た際の見方が変わってきます。
最後にもう一つ。縦画は力を入れすぎず、筆が倒れない程度の加減で、リラックスして書いてください。
きれいな線を書くためには、この感覚がとても大切です。
上達のコツは何か?——それは「練習の継続」です。
でも実際には、続けることが一番難しいのではないでしょうか。そこで大切になるのが 習慣化 です。
「習慣を制する者は人生を制する」
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、僕は確信しています。
・習慣ってどんなもの?
習慣は、意識しなくても毎日自然にやっていることです。
歯を磨く
ご飯を食べる
お化粧をする
3時になると眠くなる
夕方になるとゲームがしたくなる
貧乏ゆすりをする
晩酌をする
*喫煙をする
・・・
良い習慣も悪い習慣もありますが、どちらにしても「やらないと落ち着かない」のが習慣の力です。
だからこそ、ここに「書道の練習」を加えるのです。
・習慣化のハードルは低く
とはいえ、習慣は一朝一夕では身につきません。定着するためには、毎日続けて2〜3週間は必要です。
そのときに大事なのが「ハードルを下げる」こと。
「毎日1時間練習するぞ!」と意気込んでも、続く人は100人に1人くらいです。
僕が実際に取り入れたのは 『1日1文字練習』。これなら負担が小さいので続けやすいのです。
1文字書いたら終わりでも良し。調子が出れば2文字でも3文字でも、1時間でも構いません。
大事なのは「最低限のハードルを低くする」ことです。
・書く道具は自由でいい
「今日は筆を出すのが面倒だな」と思う日もあるでしょう。そんな時は筆ペンでも、もっと言えばボールペンでもかまいません。
大切なのは「毎日1文字書く」ことだけです。
3週間続けてみてください。きっと自然に習慣化され、あなたの文字は確実に変わっていきます。
・最後に
練習は、特別なことではなく「生活の一部」にしてしまうのが一番の近道です。
どうぞ気楽に、「今日の1文字」から始めてみてください。
今回は注意喚起となります。
このたび、Instagram上で僕の名前をかたる偽アカウントが複数確認されました。
現在、確認できている偽物はこちらです:
・https://www.instagram.com/shimizu_katsunobuu/
・https://www.instagram.com/shimizu_katsnuobu/
本物の公式アカウントは以下のみです:
・https://www.instagram.com/shimizu_katsunobu/
偽物からダイレクトメッセージが届く可能性がありますが、決して返信せず、無視して削除をお願いいたします。もし、返信した後でも削除していただければと思います。
僕の対応としては、
・本物アカウントにはMeta認証を申請済み(数日内に認証バッジが付与される予定)
・偽アカウントについてはMetaへ「なりすまし」として報告済み
となっております。ただし、必ずしも削除されるとは限りませんので、皆様にもご注意いただければ幸いです。
また、SNSに詳しい方は、偽アカウントのプロフィール欄から「なりすまし報告」を送っていただけると、偽物が削除されやすくなるので大変助かります。
SNSは便利な一方で、オープン性ゆえに今回のようなリスクが避けられません。どうぞ皆様も、十分ご留意ください。