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新コースのご案内
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以下、【賞状筆耕プロコース3Final】まで修了された方へのご案内となります。
賞状筆耕プロコースは【入門編】【2】【3Final】の3部作になっています。【3】まで修了すると基本的な賞状は網羅できるので、賞状筆耕のご依頼の95%は対応できるでしょう。
【3】で区切りなので終わりなのですが、さらに賞状を追求したい方の為のコースをスタートさせることにしました。
それが「賞状筆耕プロコース+Plus」です。内容は「賞状の部」と「細字の部」となります。
「賞状の部」はとても難しい賞状を学びます。難易度としては、僕が以前講師をしていた日本賞状技法士協会の最高位1級試験問題レベルです。
こちらは難しいのでポイント入りのお手本を付けます。難しい賞状の考え方を身につけることを目的としています。
「細字の部」は基本文字から50文字ずつの課題になりますが、お手本はつけません。添削の返却時に作例を同封する形にします。これは完全に細字強化のための課題となります。
受講対象は【入門編】【2】【3Final】が全て修了されている方となります。ご依頼の残りの5%をフォローするため、自分の技術をさらにパワーアップするため、ぜひ受講をご検討ください。
https://syodowork.thebase.in/items/89039082
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筆ペンのすすめ
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賞状筆耕に限りませんが、書道の技術を高めるためには日々の練習が大切です。
時間がある時にまとめて練習するのもいいのですが、できれば毎日練習する事をお勧めします。
毎日練習すると、練習した事を忘れないうちに次の練習をすることができるので、上達する為にとても効果的です。
仕事や家事などがあって毎日練習する時間が取れないかもしれません。それでも5分でいいので練習を続けてみて下さい。
短時間の場合、道具を用意したり、練習後に片付けをするのが少し面倒に感じるかもしれません。そんな時には筆ペンを活用しましょう。
筆ペンであれば準備も片付けも簡単、手軽に練習できます。
筆ペンは毛筆タイプがおすすめ。僕が愛用しているのはペンテル筆ペン中字で、最も一般的な筆ペンです。
確かに筆ペンと小筆では挙動が若干異なります。それでも細字の根本的な技術は変わらないので、練習には十分です。
5分でも1文字でも構いません。隙間時間に練習して、練習が生活の一部になる習慣を身につけてしまいましょう。
ただし、提出課題は毛筆で書いてね。
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しなくちゃいけない?に惑わされない
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僕は皆さんに賞状の書き方と細字の書き方をご指導しています。「ここは〇〇cm」「書き出しは〇〇から」「この縦画は長く」「ここの隙間は均等」・・・など、「〇〇しましょう」とお伝えしています。
賞状筆耕プロコースの課題に取り組んでいるときは、できるだけその通りに取り組んでください。
これは他の書道教室でも同じですが、指導者の指導に対してはできるだけ忠実に再現できるようにしましょう。
ただし、そこから離れたら別です。
筆耕の仕事として受けた場合は、賞状筆耕プロコースの指導内容を100%再現する必要はありません。自分で「こっちの方がいい」と思うのであれば、それを信じて実践してください。
つまり、学んだことはそのまま「〇〇しなくちゃいけない」のではなく、自分なりにアレンジしていただいて構わないということです。
筆耕の技術は伝統芸能でもないですし、忠実に後世に伝承するものでもありません。これは書道全般的に言えることかもしれません。
中国の唐の時代には楷書の達人がたくさんいましたが、それぞれ全く趣の違う楷書を書きます。書道はそれだけ多様性があり、許容が広いのです。
もちろん、実用書道では制約があります。漢字は字形や筆順を正確に書く必要があります。でも、そんな基本さえ押さえておけば、あとは何をしても構いません。
「しなくちゃいけない」に惑わされず、自分の道を突き進んでください。
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受講生カルテの点数の裏話
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添削解題を提出したことがある方は目にしていると思いますが、受講生カルテには点数が付きます。
入門編と2は「細字の部」と「賞状の部」、3は「賞状の部」と「創作の部」がありますが、それぞれ3項目に分けて点数をつけています。
3項目ともに100点が満点ですが、実際は以下となります。
入門編・・・80点満点
2・・・90点満点
3・・・100点満点
点数の付け方ですが、これは僕の独断です。それぞれのコースの満点を考えバランスを見て採点しています。
見てもらいたいのは3つの項目の配点です。点数が高い項目は、そのまま自分が得意なのだと認識してもらえればOKです。
例えば、字形が綺麗だけど線が弱い方もいますし、字形がまだまだでも線が強い方もいます。それを認識してもらうための点数だとお考えください。
決して受講生同士で比較しているわけではないので、点数が高い低いは過度に気にする必要はありません。点数は参考程度にして、純粋に自分の技術の向上を目指しましょう。
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誰でも最初は初心者
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入門編に申し込んだけど、まだ課題を提出したことがない方がいらっしゃると思います。完成度は気にする必要はありません。まずはチャレンジしてみて下さい。
サポート期間は2年間あるので、1年以上経っていても気にしないでください。
特に書道経験が浅い方、思うように小筆を扱えないかもしれませんが、気にする必要はありません。今現在のベストを尽くして、思い切って提出して下さい。
誰だって最初は初心者です。最初から上手く書けたら大天才!そして僕の立場はありません。
せっかくの通信講座です。自分のために上手に活用しましょう。
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縦書きの漢数字の書き方
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賞状には頻繁に数字が登場します。
日付を書く機会が最も多く、その他には生年月日・証書番号がよくあります。大会名や主文内でも「第〇〇回」や「以来〇〇年」などがあります。
そんな数字ですが、まず原則として以下のルールがあります。
・縦書き賞状は漢数字
・横書き賞状は算用数字
時々、依頼主のご要望でこのルールに外れることがありますが、そのようなレギュラーがない限り、この原則を守ってください。
ただし、固有名詞の場合は縦書き横書き関係なしにそのまま使います。
・株式会社21世紀
・六三四実業団剣道連盟
このような固有名詞の場合は、縦書きでも横書きでもそのまま使ってください。
以上を踏まえ、縦書きの漢数字の書き方をご紹介します。
【日付】
日付は漢数字そのまま表記します。
平成28年12月29日→平成二十八年十二月二十九日
ただし、西暦は数字の羅列になります。
西暦2024年→二〇二四年
※二千二十四年ではない
【番号】
番号は桁数に関係なく数字の羅列になります。
第1号→第一号
第23号→第二三号
※第二十三号ではない
第456号→第四五六号
※第四百五十六号ではない
【主文など】
主文や大会の回数の記載には決まりはありませんが、僕の経験上では「十」は使っても、百・千・・・・は使わない方がいいイメージです。
第25回→第二五回よりも第二十五回
第125回→第百二十五回よりも第一二五回
と言った具合です。100回や100年を超える表現はそうそう無いので、あまり気にする必要もないかもしれませんが、一応知っておいてください。
もし、迷うような場合は、先方に確認を取った方がいいでしょう。
【宛名書きの番地】
賞状とは離れますが、縦書きの宛名書きでは数字の羅列になります。
例えば「5丁目54番43号」は「五丁目五四番四三号」または「五ー五四ー四三」となり「五丁目五十四番四十三号」や「五ー五十四ー四十三」とは書きません。
※郵便番号はいつでも算用数字
以上、縦書きの漢数字の書き方の解説でした。
参考にしてください。
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細字の上達は理解すること
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賞状筆耕には大きく分けて二つの重要な技術があります。
①レイアウトの技術
②細字の技術(細字で楷書を書く技術)
この二つの技術が両輪となって、お金をいただける賞状を作り上げる事ができます。
①のレイアウトの技術はスケール定規を使いこなす必要がありますが、重要なのは知識なので、比較的短期間で習得できます。
※最初のうちはやりづらくても、スケール定規の基本的な使い方は必ず習得しましょう。動画を参照してください。
スケールの使い方と賞状レイアウトの基本線
https://youtu.be/GFUP5GZdVcE
②の細字の技術はどうしても練習が必要になるので、1〜2日で上手くなるものではありません。日々の積み重ねが必要になります。
ただ、できるだけ早く上達したいですよね?限られた時間でできるだけ効果を上げたいですよね。
できるだけ短期間で上達させるためには、文字への理解がとても重要になります。
文字を理解するためには、キッチリ整理して考えるといいでしょう。
まず、細字も二つの要素が重要です。
1、基本点画(筆の扱い方を含む)
2、字形の整え方
基本点画は、横画・縦画・転折・点・払い・はね・・・毛筆で文字を書くための技術のことです。
字形の整え方は、隙間・角度・重心・配置・俯仰・向背・・・文字を綺麗に見せる技術のこと、つまり美文字の書き方です。
普段、細字の練習をする時に、ただ漠然と練習しないで、これら基本点画と字形の整え方を意識して練習してみてください。
基本点画も字形の整え方もテキストに載っています。また、より理解してもらえるように動画も作っています。
肩の力を抜いて、気楽に見て下さい。
【全7回】基本点画シリーズ
https://youtube.com/playlist?list=PLmUcGosDVD92Bc0DtU5jIzU18c0GPz4H_&si=HHtK1FSLRwQsgRjd
【全8回】字形の整え方(更新中)
https://youtube.com/playlist?list=PLmUcGosDVD925OYV2fORuNkiqLWiABxdE&si=EFTjlhIAOnR8ktBb
【実用書道】細字の極意シリーズ
https://youtube.com/playlist?list=PLmUcGosDVD90LDq6BIC9hsZhz5wzqhlUN&si=vu_nI0VPqqhoSZMj
自分がどのくらい理解が深まったかを測る方法として、他人へ説明ができるか否かがあります。
例えば、自分が他人に教えると想像してみて下さい。そこで明確に解説できるようになるのが理想です。
これは、受験生の勉強方法の一つとして有名な方法でもあります。
独り言で構いませんので、練習しながら「この文字はこの横画と横画の隙間が・・・、左払いが・・・、だからバランスを・・・」とぶつぶつ呟きながら練習するのも一つの方法です。
ただし、周囲に誰もいないことを確認してから行いましょう。
これ、変な方法と思うかもしれませんが、すごく効果あります。
ぜひ!とは言いませんが、気になる方はお試しください。