2024年11月|賞状筆耕プロコースバックナンバー

2024年11月|賞状筆耕プロコースバックナンバー

2024年11月

 

24/11/02 12:12:14

 

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新作動画のお知らせ
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最上位の「賞状筆耕プロコース+」の第2回課題の解説動画を公開しました。

 

https://youtu.be/UrHqGKKSHIc

 

後半の細字の部では10文字ほど解説しています。これらは基本文字が中心なので、どのコースの方にも参考になると思います。

 

前半の賞状の部はとても難しい賞状のレイアウトについて解説しています。難しい賞状ってどういうものか?ご興味があれば覗いて見てください。

 

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SNSに慣れる
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今回は将来的にフリーランスで筆耕の仕事を考えている方へお伝えしたいことです。フリーランスで筆耕の仕事がしたい場合、今からSNSに慣れておいてください。

 

SNSとはソーシャルネットワークサービスの略称で、インターネット上でユーザー同士が情報を発信したり受取ったりするサービスです。

 

フリーランスで仕事をするということは、自分で仕事を獲得する必要があります。地元の企業や学校に直接営業をかけるのもいいのですが、より幅広く効率的にアピールするためにはSNSの活用が欠かせません。

 

SNSと言ってもいろいろあります。HPやブログ、YouTube、Instagram、X・・・。僕もいくつか運営しています。

 

そのおかげで筆耕の仕事はほぼ100%インターネット上からですし、みなさんが僕を知ったのもSNS上かと思います。

 

では、僕はSNSが得意かというと、全くそんなことはありません。むしろ苦手です。それでもなんとかHPやブログを運営して、それを軸にInstagramやYouTubeを運営しています。

 

これに関しては得意不得意は言っていられないというのが現実で、運営して慣れていくしかありません。時々変なコメントを書かれることもありますが、そんな時に軽く受け流す技量も身につきますよ。

 

将来「さあ今日からプロ筆耕士としてアピールするぞ!」と決断する日が来ても、SNSの初心者であればすぐに運営することは難しいでしょう。

 

そんな来たるべき日のために、どのプラットフォームでも、どんなネタでもいいのでSNSで発信することに挑戦してみてください。

 

いやはや、僕もヒーヒー言いながら
運営してるのです(^_^;)

 

 

24/11/09 12:12:15

 

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道具に慣れるということ
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賞状筆耕プロコースの課題には名前を書く欄があります。細字は住所欄もあります。また、送信封筒も返信封筒もご自分の住所と氏名を書くようになっています。

 

これらですが、できるだけ毛筆で書くようにしましょう。

 

理由は単純で、小筆に慣れるためです。字を書くための道具はいろいろありますが、我々は小筆を自在に使えるようになる必要があります。自在に使うためには、できるだけたくさん書いて慣れる必要があるのです。

 

書道と言ってもいろいろあります。

 

大筆が得意でも小筆が苦手だったり、行書は得意でも楷書が苦手だったり、普段自分が書くジャンル以外は苦手だということは珍しくありません。

 

考えてみるとそれも当然で、テニスとバトミントンは同じラケット競技ですが別物です。野球とソフトボールも似て非なるものです。同じように、大筆と小筆の違いは少なくないのです。

 

筆耕は細字の楷書を書けることが大前提です。それを常に頭に入れながら、練習を続けていってください。とは言っても、あくまで気楽に遊び感覚で取り組むのがおすすめです。

 

 

前述の課題や封筒への揮毫ですが、鉛筆で印をつけたり下書きをしても構いません。まっすぐ書けなければセンターラインを引いてもOK。自分が書きやすいように書いてください。※封筒の下書きは消してね。

 

筆耕では宛名を書くことも少なくありません。というか、宛名書きをメインにしている筆耕士さんもいます。いつ依頼を受けてもいいように、今から慣れておきましょう。

 

 

24/11/16 12:12:15

 

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卒業証書の筆耕の話
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2024年(令和6年)もいつの間にか11月中旬になりました。この季節になると意識し出すのが、確定申告と卒業証書の繁忙期対策です。年賀状で忙しくなる筆耕士さんもいますが、僕は大変なので年賀状はやっていません。

 

今回は筆耕士にとって最大の繁忙期である、卒業証書シーズンについてのお話です。

 

現在11月中旬ですが、すでに5校の納品が終わっています。最も早い学校は東京のキリスト教系の幼稚園で、8月に納品しました。筆耕士の立場としては早ければ早いほど助かります。

 

繁忙期ですが、本格化するのが1月中旬で、だいたい3月の1週目まで続きます。筆耕コムでは毎年60から70校程度、3500から4000枚くらいです。

 

この数が多いのか?少ないのか?筆耕士さんの書くスピードなど個人差があるので何とも言えませんが、とある友人筆耕士さんは3週間で4000枚ペースで書いているそうです。僕の倍のペースってことかな?すごいですね。ただ、筆耕業者からの依頼なので事務作業がありません。書くことに集中できるから可能な数だと思います。

 

 

ではここから、卒業証書シーズンで見えてくる、現場で好まれる筆耕士さんをお伝えします。少しシビアな話ですが、現実を知っておきましょう。

 

僕は少し前まで、筆耕コムと日本賞状技法士協会職員(&講師)という2足の草鞋を履いている状態でした。コロナで筆耕コムの仕事量が減ったからできた芸等で、コロナ回復と共に僕の体はボロボロになっていきました。

 

そんな状況下では卒業証書の繁忙期には到底対応できません。そこで、2021年と2022年は日本賞状技法士協会に協力していただきお手伝いをお願いしています。

 

まず2021年ですが、講師4名、トップレベルの生徒さん4名、計8名に協力をお願いしました。翌2022年は2名にお願いしました。8名→2名、6名減った理由は想像にお任せします。

 

では、ここから具体的に優秀な筆耕士さんの条件を挙げていきます。

 

・技術がしっかりしている
・名簿に対して正確
・納品が早い
・汚さない
・梱包が丁寧
・わからないことは相談する

 

だいたいこのような感じですね。これって筆耕に限らずどんな仕事も共通していることだと思います。でも、できない方は少なくないのです。

 

 

優秀な人は「うまくて、早くて、丁寧で、疑問点を残さない」全てが揃っています。ある講師の方は、技術がしっかりしているのはもちろん、驚きの速さで納品してくれました。しかも間違えがありません。今後ともいいお付き合いをしたいものです。

 

逆に、納期ギリギリの方は、用紙が汚れていて、さらに間違いだらけの事が多いです。間違いだらけで用紙が不足した事、思い込みで数十枚間違った事を書いていた事、梱包が甘くて用紙の角が潰れた事、これらを知らされた時は失神しそうでした。

 

初年度の2021年に、協会のトップレベルなら問題ないだろうと思い込んでお願いした僕の責任です。相手が誰であってもオーディションをすべきでした。※僕が「賞状筆耕プロコース」を立ち上げた理由の一つでもあります。

 

あまり書くと悪口になりそうで躊躇いましたが、現実を知っていただきたいので正直に書いています。

 

 

「上手いのに遅い、早いけど雑、丁寧だけど下手」こういうことはありません。優秀な人ほど全てが揃っています。

 

技術に関しては、練習して磨いていくしかありませんが、それ以外については自分で何とでもなります。正確、丁寧、仕事の早さ、この辺に自信がない方は普段の練習から意識していきましょう。

 

ちょっと今回は厳しいことを書きましたが、筆耕の現場や仕事としての筆耕士について知っていただきたくてご紹介しました。

 

技術だけではなく、相手も自分も気持ちいい仕事をしたいですね。

 

 

追伸

 

受講生で卒業証書の筆耕を依頼されていると数名から報告がきています。レイアウトのこと、状況での対処法、わからないことがあったら質問して下さい。

 

 

24/11/23 12:12:15

 

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筆順の話
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・クイズ
以下の漢字を正しい筆順(書き順)で書いてみよう。

 

右・王・九・田・車・青・入・万・母・曲・有・希・臣・成・無・可・非・専・長・垂

 

どうでしょうか。自信を持って書く事ができましたか?もし、少しでも「あれ?」と思ったら、筆順辞典やスマホのアプリやウェブサイトで調べてみましょう。

 

もしかしたら思い込みで覚えてしまっている文字もあるかもしれません。この機会に確認してみてください。

 

 

さて、今回は漢字の筆順のお話です。

 

漢字は小学校で1026文字、中学校で1110文字学びます。合計で2136文字で、あくまで学習目標ですが常用漢字の数2136文字と同じです。

 

一般的に使われる文字が2136文字と考えると、なかなかの数ですよね。これらの筆順を正確無比に覚えるとなると大変です。

 

僕も筆順を覚えることは大変ということはわかっています。その上で、「筆順は守るべきか」の私見を述べたいと思います。

 

まず、筆順は神経質になる必要はありません。最低限の字形が整っていて、文字として相手に意思が通じるのであれば、筆順にこだわる必要はないでしょう。

 

しかしこれには注意書きがあります。それは「ただし一般人に限る」です。我々のように書道を学んでいるのなら、これは当てはまりません。

 

書道をやっているのであれば、筆順は正確に書きましょう。理由はシンプルで、正しい筆順で書かないと綺麗な文字は書けないからです。

 

また、行書の場合は正しい筆順が楷書よりも重要になります。正しい筆順で書かないと我流の行書になってしまいます。行書もしっかりとしたルールがあるのです。

 

漢字の中には複数の筆順がある場合もあります。さすがにそこまで覚えることは大変なので、まずは標準的な筆順を覚えてください。

 

※僕の書く感謝状の「感」は心を先に書くので、標準的な筆順ではありません。

 

覚え方は簡単。前述したように、疑問に思った文字はその都度筆順辞典、スマホのアプリ、ウェブサイトで確認してください。疑問を解消していけばいつの間にか覚えていることでしょう。

 

また、筆順は2136文字全て確認する必要はありません。冒頭のような基本文字だけ覚えてしまえば、あとは組み合わせなので応用が効きます。小学1年から3年生くらいの感じだけ覚えればいいでしょう。

 

隙間時間に遊び感覚で確認してみてください。

 

 

24/11/30 12:12:15

 

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賀詞の動画
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最近、YouTube動画では賀詞を書いている動画を公開しています。黙って書いているだけの動画ですが、年賀状の賀詞にお悩みならご覧ください。

 

https://youtu.be/_sGZ8uIkkw8

 

https://youtu.be/jDVHbiB-c2A

 

https://youtu.be/-F7_n80BaRU

 

 

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筆の上下動について
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賀詞の動画もそうですが、YouTubeやInstagramではドアップの動画を多く公開しています。少しでも参考になれば嬉しいです。

 

この動画たちですが、ドアップなので穂先の動きが見えます。

 

穂先と紙の角度は?
起筆でどのように穂先を入れているのか?
転折では穂先はどのような動きをしているのか?

 

自分でわかる範囲でいいので、色々と観察してみてください。

 

毛筆は穂先を上下させることによって太さの変化がつけられます。「書道では抑揚を出そう」「リズム良く書こう」などと言われますが、結局のところ、穂先の上下動です。

 

正直、簡単な技術ではありませんが、上下動を常に意識して練習してみてください。今はできなくても、いずれできるようになります。

 

書道の技術って積み重ねではありますが、いきなり上達することもあります。覚醒?ニュータイプ?

 

自分の能力を信じて、続けていきましょう。