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新作動画のお知らせ
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番外編の動画を1つ作りました。縦画が苦手な方は参考にしてください。
縦線が「まっすぐ書けない」原因とコツ
https://youtu.be/1gBe8amsdX8
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右上がりの功罪
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美文字には3つの原則があります。
・隙間の均等
・右下重心
・やや右上がり
テキストにも書かれている字形の整え方の最初の3つが「美文字の3原則」にあたります。これらを意識して書くと美文字に近づくというわけです。少なくとも汚文字にはなりません。
ただ、ここで注意していただきたいのが「やりすぎ厳禁」ということ。特に「右上がり」のやり過ぎには注意しましょう。
右上がりは即効性があり、文字を極端に右上がりに書くと上手に見えます。ただしこれは、文字が苦手な人の場合です。
我々のように書道を学んでいるのであれば、小手先の技術に頼るのではなく、本当の美文字を手に入れるようにしましょう。
例えるなら歌手のビブラートみたいなものです。心地よいビブラートは美しい歌声に聞こえますが、やりすぎると歌全体を崩してしまう恐れがあります。これと同じです。え、意味不明?
右上がりはほんの少しで効果があります。六度法ということを提唱している先生もいらっしゃいますが、そのくらい少しでいいのです。
また、右上がりの特徴として、「偏は強く、旁は弱く」「筆順通りに弱まる」傾向もあります。その辺りも含め、お手本を見る際に意識してみてください。
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郵便料金の値上げについて
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ご存知の方も多いかと思いますが、10月から郵便料金が値上がりしました。
我々が関係ある定型郵便の場合
50g以内・・・120円→140円
100g以内・・・140円→180円
150g以内・・・210円→270円
今回の値上げは1994年以来ということで、実に30年ぶりとなります。そう考えると、今回の値上げは致し方ないですね。
お間違えのないように対応してください。
また、昨今の人手不足が影響してか、郵便の到着は年々遅くなっています。皆さんが投函してから僕の元に届くまで、それなりの時間が掛かっています。
土日を挟むと、到着が1週間くらいかかることもあります。
到着したら、できるだけ早めに添削して返送しています。それでも10日から2週間くらい掛かることをご承知おきください。
その間は次の課題に取り組んでいてください。
ただし、3週間以上かかることはないはずです。そのくらい遅くなったら、荷物事故の可能性があるので、僕の方に連絡してください。受講生カルテを再発行いたします。
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書道の資格をとるなら
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日本にはたくさんの書道団体があります。そして、そんな書道団体は級や段、資格を設定していることが多いです。※級・段・資格→まとめて資格と表現します。
賞状筆耕プロコースを受講されている方でも、各団体の資格を持っている方は多いと思います。
資格は自分の実力を図る目安になるのでとても便利ですよね。引き続き、ご自身の所属してる団体の資格の取得はどんどん目指してください。
その上で、僕がお勧めする書道の資格をご紹介します。このメルマガでも何度か紹介していますが、「硬筆・毛筆書写技能検定」です。※以下「書写検定」と表現します。
書写検定は文部科学省後援で、書道では唯一の公的資格になります。わかりやすく言うと、英検や漢検みたいなものです。
等級は6級・5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級。どの級からでも受験できます。
試験は学校や書道団体単位で受験できる団体試験と、個人で受験できる一般会場試験があります。
日程は年に3回、6月・11月・2月にあります。※直近は11月10日ですが、申し込みは終わっていますね。
難易度ですが、1級の合格率は10%程度、準1級20%、2級60%、準2級65%、3級70%程度です。6・5・4級は小中学生がメインなので割愛します。
【詳細】https://www.nihon-shosha.or.jp/index.html
僕の考えとしては、書道教室の先生でも筆耕でも、書道でお金を稼ぐなら書写検定は持っていた方がいいと思います。理想は最高位の1級、できれば2級以上は欲しいところです。
正直、上の級になれば一度の試験で合格するのは至難の技になってきます。時々、「一度の試験で1級に合格した」話を聞きますが、それはその人が凄いのであって、自分と比べないようにした方がいいでしょう。
何度か受験して「あー、やっと合格した」と言うのが普通だとお考えください。また、いきなり1級よりも、3・準2・2級くらいからステップアップしていく方が現実的かと思います。
書写検定の意義ですが、自分自身に箔がつくのももちろんですが、それ以上に「本当の実力がつく」ことにあります。
例えば1級の場合、楷書・行書・草書・隷書・かなの読み書き、古典の知識、旧字体・書写体の読み書き、漢字かな交じり、条幅作品、賞状作品・・・などの知識や技術が必要になります。
これらを身につけるなら、相応の勉強量や練習量が必要になります。目的は試験勉強ですが、自分の実力はかなり向上することになります。これが大きい!
ちょっとした書道と漢字の専門家になっているので、筆耕の仕事も依頼主とのやりとりも自信を持ってスムーズに進めることができるでしょう。
今後、書道でお金を稼ぐことをお考えなら、ぜひ挑戦を検討してみてください。お試しに3級あたりを受けてみると、流れや雰囲気がわかって練習になりますよ。
ただ、下の級を受ける際も、過去問は必ず目を通してください。どんな問題が出題されて、どんな筆や道具が必要か。このあたりは熟知してから挑みましょう。
以上、「書道の資格をとるなら」を解説してきましたが、なぜ僕がここまで書写検定をプッシュしているかと言うと、協会の職員さんに「宣伝しておいてー」と言われたからです。
来月、11月10日に試験がありますが、僕は千葉会場の試験監督を頼まれています。会場では職員さんといろいろ話しますが、もっと受験者数を増やして試験を活性化させて書道会を盛り上げたいみたいです。
ということで、まずは11月に試験を受ける方は頑張って!
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ABEMAの討論番組に出演しました
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テレビ朝日系のABEMAの番組に出演しました。
番組名は「AbemaPrime」
タイトルは「高所得で年金停止要望に賛否/文字書く教育どこまで」
この後半30分「文字書く教育どこまで」の方で出演しています。
10月24日の生放送なのですが、31日までは無料配信されているようなので、ご興味があればぜひご覧ください。
スマホにABEMAのアプリを入れて、アプリ内で「AbemaPrime」を検索すると出てきます。
今回の出演ですが本当に急遽決まりました。24日の15時くらいに出演打診の電話が来て、すぐに六本木のテレビ朝日に向かい、21時30分に生放送という強行です。
内容が討論番組だということも知らず、控え室で台本を受け取って初めて趣旨を知りました。そんな狼狽している清水を笑いながらご覧ください。
EXITのお二人は男前でしたよ
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筆耕で失敗した話
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今回は、思わずゾッとしてしまうお話です。しかも、今月起こった筆耕で失敗した話をお伝えします。「人の振り見て我が振り直せ」のつもりでお読みください。
ズバリ、脱字をして納品してしまいました。
お名前で「一樹」さんを「樹」と、「一」を抜いてしまったのです。
僕は今、日本デザイン書道作家協会(JDCA)の会員なのですが、そのJDCA様のご依頼です。11月の式典用の賞状、全文と名入れが混在して40枚弱のご依頼でした。
納品が完了して、ホッとしている時に理事長から脱字を伝えるメールが来た時は、心臓が跳ね上がる思いでした。普段から懇意にしてもらっているので優しい文面でしたが、怒られても、これで依頼を切られても文句は言えません。僕は当然平謝りです。
再度送っていただき「一」を記入したのですが、今回は、僕自身が会員の協会の依頼だからこれで何とかなっています。でも、もし何とかならなかったら?先方も気がつかなくてそのまま贈呈されていたら?と考えるとさらにゾッとします。
謝罪と同時に見つけてもらったことに対しては感謝しなくてはいけないとも思いました。
僕は筆耕の仕事を始めて10年以上経ちます。その間、脱字で納品したことはありません。
僕自身、すごく用心深い性格なので、レイアウトや下書きはキッチリ書きますし、毛筆揮毫後も当然確認します。それにもかかわらず今回のミスです。
顧客が知り合いだから自分の気持ちが緩んでいたのか?
僕自身の注意力が落ちているのか?
色々と悩み考えましたが、後悔しても仕方がありません。あとはこれをどのように活かせるかです。やってしまったことに悔いるのではなく、反省して二度と起こらないように対策していきます。
以上、筆耕で失敗した話でした。
僕のように、皆さんに教える立場の人間が弱みを見せるべきではないかもしれませんが、失敗談は最も有効な教材ともなるのでご紹介しました。
皆さんが実際に納品する機会があったら、今回の僕のようにならないように何度も確認するようにしてください。
あー、それにしてもすごいショック!